「ねぇ、、知ってる?」 パクの美乳に見とれていたら、シャルに「実はアレ、半分入れてるんだよ」と笑顔で言われた。 びっくりだよ! そんな馬鹿な! あの見事な乳が偽物ですって?! と、とてもひっそりと動揺していたら、挙動不審に見えたらしく、パクに「どうしたの?」と聞かれたので、「いや何でもないヨ至って普通だヨ」答えた。 したら、「?嘘ってのは、もう少し上手くつくものよ?」と微笑まれ、結局記憶を読まれて、怒らりた。 でも。 「。これはホンモノよ。」 「うわー。本当だ!ちょうぷにぷにしてるー!やわらけー!!」 何食わぬ顔で触らせて貰いました。 感極まって思わず歓声を上げたら、ノブナガとウボォーにとても羨ましいそうな顔をされた。 いぇ〜い。 得した得した。 でもまぁ、シャルの嘘で得したのはこの時くらいで、たいていはロクなものじゃない。 「フェイタンはあれでもシークレットブーツ履いてるんだよ?」 「嘘ぉっ?!」 というやり取りをした時には、フェイタンに拷問にかけられそうになったし。 「フランクリンはあの糸を取ると、外皮をパージ出来るんだ。つまり、本体が入ってるわけ。」 「何それ!ナドレですか?!毛が生えたりするんですか?!中身はティエリアなんですか?!対蜘蛛用トライアルシステム完備とか?!」 というやり取りの後には、試しにちょっと糸を抜こうとしてフランクリンに呆れられたり。 「クロロが額に包帯を巻いてるのはね、額の刺青を隠すと言うよりも、後退していく生え際を隠すためだし。」 「あ、それは知ってる。」 中には真実も隠されているから、ちゃんとしてはまた騙されてしまうわけで。 ちなみにそれを聞いたクロロがひっそりと凹んでいるのをマチ姉から聞いて、「え?アレも嘘だったの?」と聞いたら、非常に曖昧な顔をされた。 ウソから出たマコト?とか、首を傾げていたら、横からシズクとかフィンクスとか、団員に囲まれたし。 何この地味な逆ハーいじめ。 「てか、って騙され過ぎ。本当に人間兵器なの?」 「シズク酷い!人が気にしてることを!どうせ私は失敗作だし!」 「気にしてたの?」 「いや全然。」 わっと泣きまねをしてみたけど、私の嘘には誰も騙されてくれない。 つまらん。 「シャルもいい加減にしとけ。は馬鹿正直に何でも信じるんだから、あんま遊ぶんじゃねーよ。」 「フィンクスさん。それはけなしてるんですか。」 「おお。よく分かったな。」 「そんな遠回しなフォローはいらねぇよ!」 私、絶対旅団はSだと思う。 Sの集団だと思う。 流星街出身は仮の姿で、実はSの惑星出身の宇宙人とかに違いない。 ぽんぽん頭を叩いてくるフィンクスの腕を振り払って、がーっと威嚇をしてみるけど、まぁ基本無意味な話ですよね。 ヤツラ絶対私で遊んでるし。 でも無理無いんです。 天下のA級首に、一介の純粋で無力な女の子が太刀打ち出来るワケがないじゃないか。 しかも、これでもちゃんは基本的に素直なんです。 ちょっと捻くれてるけど。 腐女子だけど。 だから、「〜なんだよ」って言われると、「そうなのかな?」って思っちゃうんだよ! 日本人のサガじゃ、悪いかこんちくしょー!!! 「まぁまぁ。好きな子程虐めたいってやつだから。諦めなよ、。」 「嬉しくねぇし!」 私が盛大に騒いでいたら、諸悪の根源がパソコン画面から顔を上げて爽やかに笑っていた。 くそう。 もとはと言えば、シャルが嘘つきだから私が遊ばれるんじゃないか! 「そんなに私が好きかよこんちくしょー!」 「うん。好きだよ。」 半泣きの勢いで噛み付けば、シャルはあっさりと返してきて。 「俺、のこと好きだよ。」 その切り返しは想定範囲外のもので、咄嗟に反応出来なくなった私に、シャルはもう一度繰り返してくる。 しかもなにやらマジメ青年モードの顔で。 うん。 あー、シャルナークさん。 今度は何の冗談ですか。 どっきりですか。 どっきりですね。 どっきりしましたとも。 現在進行系でな! だってこんな直球でそんな表情で言われたのなんて初めてだし。 きゅんきゅんときめいてます。 青春です。 逆ハー万歳。 ちゃんに春がやってきました。 「なんて、安易に信じたりするか馬鹿ーっ(泣)!!」 「ちぇっ。引っ掛かってくれてもいいのに。」 うふふふ。 さすがにもう騙されないもん。 あんだけ言いたい放題言われた直後に引っ掛かるなんて、さすがにそこまでおバカじゃない。 シャルは大嘘つきで、狼少年なんだから。 「もうシャルの嘘には騙されないんだから!」 「ええ〜、つまんな〜い。」 びしぃっと人差し指を突き出して、へへんと笑ってやれば、シャルはけらけらと笑う。 何だか無性に腹がたって、私はそのままグチグチ文句を言ってやった。 だから当然、シズクが呟いた言葉だって、微塵も耳になんて入って来なかったさ。 「でもシャル、今のはちょっと本気だったね。」 |
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